皆さんは日ごろの株価の値動きって気になるほうでしょうか?私はこれまでずっと気にしてしまうタイプでした。それこそ市場の動きが激しい日は、別に売買するつもりもないのに一日に何度も株価を確認してしまっていました。
ただその日課の株価チェックが、最近あるきっかけで出来なくなった際に、意外に毎日チェックしなくても問題ないことに気づきました。むしろ、毎日株価チェックをすることはデメリットのほうが大きいのではないかとも思い始めているくらいです。
今回は、毎日の株価チェックが与える影響や、適切なチェック頻度はどのくらいかについて考えてみたいと思います。
毎日の株価チェックはしないほうがいい!?
さて、そもそも今回私が日課の株価チェックができなくなった理由は、コロナに感染して高熱になっていたからでした。
その時は、そもそも株価のことなんか考えている余裕はなく、丸1週間闘病していた間は、一度も株価をチェックしてませんでした。その後、体調が回復しだしてやっと「そういえば株価見てなかった!」と思い出して、急いで株価をチェックしましたが、結果として株価には何の問題もなく、むしろ確認期間が1週間空いたことで、毎日の株価チェックには良くない点もあることに気づかされました。
以下が私が気づいた毎日の株価チェックのデメリットです。
①売り時を間違える可能性が高くなる
②精神的に疲れてしまう
これらについて、一つづつ解説していきます。
デメリット① 売り時を間違える可能性が高くなる
短期売買が目的でもない限り、基本的に投資の基本は、その企業の長期的な成長を見込んで株の購入判断を行うことになります。ただ、一度お金を出してその株を買ってしまうと、その値動きが気になるのが人情というものです。
当然毎日起きる様々な経済ニュースに対して、保有銘柄がどのように反応しているのか知りたいと思ってしまいますが、その「知りたい」という気持ちが投資家の目を曇らせてしまい、売り時の判断も間違えさせてしまうのです。
というのも、基本的にニュースというものは良い話題よりも悪い話題のほうが圧倒的に多いので、毎日株価やニュースをチェックしていると、悪い影響ばかりが目について、その会社の状況を実態よりも悪く感じてしまうようになり、順調に成長している途中に売ってしまう可能性が高くなるのです。
逆に、会社が順調に成長しすぎていて悪いニュースがない場合でも、その会社に関する話題が全然聞こえない→この会社は人気がないのでは?と思って手放してしまう場合もあります。
要するに、企業の実態の成長スピードに対して、日々起こるニュースのスピードが不一致なため、毎日の株価やニュースチェックが、その企業に対する印象を実態とかけ離れたものにしてしまい、売り時の判断を間違えさせてしまう可能性が高くなるということです。
デメリット② 精神的に疲れてしまう
2つ目はシンプルですが、毎日チェックを行っていると値上がりしてようが、値下がりしてようが、精神的に負担が大きいです。
なぜなら、人間は変化に対して必ず原因を知りたがるからです。
例えば、保有銘柄が値上がりしていることを見たら、嬉しいと感じるとともに、「どうして値上がりしたんだろう」と思う方がほとんどではないでしょうか?
そして、その原因を探っていくといろいろな理由が見つかると思うのですが、そういった深堀作業をどんどん続けていると、今度は「じゃあ値下がりするのはいつ頃だろう」とか「値下がりする前に売ったらどうなるか」とかいろいろな懸念が出てくるようになります。こういった懸念を毎日増やしていくことは精神的にすごく負担になります。
そもそも長期投資の中では、こういった目先の値動きは企業の長期的な成長には関係ない場合がほとんどなので、言ってしまえば毎日株価をチェックすることは、毎日取り越し苦労をしていることと同じになるのです。
株価チェックのタイミングは?
さて、毎日株価チェックをすることがあまり良くないのであれば、適切なチェックのタイミングはどのくらいなのでしょうか?
それぞれの方の投資経験や、投資スタイルによってチェックの頻度は変わるとは思いますが、私は最低限、保有銘柄の値動きの許容値を決めて、〇%以上の値動きがあった際には株価を適宜チェックするとしておけば良いと思っています。(アプリの設定でこういったアラート設定を指定することが可能です。)
大きな値動きがあった後にチェックしては出遅れると思われる方もいるかもしれませんが、先ほど書いたように、目先の値動きは企業の長期的な成長には関係ない場合がほとんどなのです。
たとえ、金融政策などの変更で株価が大きく変動したとしても、それが将来にわたってその企業の株価に影響し続けるなんてことはほとんどありません。
逆に言えば、企業のその後何十年間を左右するようなビッグニュースがあった時に1日ぐらい投資判断が遅れても、大した影響はないと思います。(どちらかというと、日々の株価チェックで企業に対して変な印象を持っているほうが、投資判断に悪い影響があると思います。)
先日まで、毎日株価チェックしていた私が偉そうに言えることではないのですが、これから投資する金額がどんどん大きくなるのであれば、今のうちから短期的な値動きに左右されない度胸を養うことも大事であり、毎日の株価チェックを辞めることはそういう度胸のある「オトナな」投資家への第一歩といえるのではないでしょうか?
毎日の株価チェックを辞めて、一つ上の投資家を目指そう!
今回の記事では、株価チェックの頻度について取り上げました。
今回私が毎日の株価チェックを辞めた経緯は完全に偶然の産物だったわけですが、辞めてみて初めて毎日のチェックが私の精神的疲労につながっていて、なおかつ保有銘柄に対して実態と離れた印象を作り出していたことに気が付きました。
先日まで毎日チェックを行ってたため、チェックを辞めることにまだまだ不安に感じるところはあるのですが、今のうちから短期的な値動きに左右されない度胸を養っていくことで、一つ上のオトナな投資家にステップアップすることができればいいなと思っています。
今回は「【値動き気になる?】日課の株価チェックを辞めて、オトナな投資家を目指そう!」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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